時間を無駄にしないためには?
11/10
わたしの好きな禅のはなし
「無心で生きるというのが、時間を無駄にしないということ」
私は毎日の朝のルーティンとして、般若心経の写経をしています。
(たまたま学生の時授業で使った資料を発見しまして…)
顔を洗って、朝ごはんを食べて、般若心経(笑)という流れで朝を過ごします。
262文字の漢字をひたすら書くというのは、意外と集中力が必要です。
ですが、無心で書いているうちに、頭の中の雑念が消え、心が静かになります。
本当の自分の気持ちや、体調の悪さに気付かされる時もあります。
不思議と精神が研ぎ澄まされるような、そんな感覚を覚えます。
最初は262文字書ききることが大変でしたが、慣れてくると、頭がスッキリした状態で1日をスタートできます。
最初はただ無心で写経していましたが、だんだんとこのお経の意味に関心を持つようになりました。
そこで読んだのが枡野俊明さんの本「心訳 般若心経」です。
般若心経ってなに?という初心者にも丁寧に分かりやすく書かれています。
そしてこの本の中で枡野さんが解説している般若心経に通じる禅の考え方、心の在り方というのが参考になりました。
特に心に残ったのが、「無心で生きるというのが、時間を無駄にしないということ」
という教えです。
私たちは、いつも頭の中にたくさんの思考や感情が渦巻いています。
夜寝る前になると、明日のことをぐるぐる考えて眠れなくなったり、
せっかく美味しいご飯を食べているのに、失恋した悲しみでいっぱいだったり、
なんとなく心あらずで生活してしまうものです。
ですが、そうやって意識が過去や未来に行ったり来たりしてしまうのは無駄な時間であり、
「今、ここ」の瞬間を大切に生きなければいけない、と仏様は言っています。
今食べているご飯が美味しい。
今、目の前にある自然が美しい。
無駄な思考や感情に振り回されず、今この瞬間をただ生きていくことが、時間を無駄にしないことになります。
マインドフルネスや瞑想と似ていますね。
目の前にあることを精一杯、無心でやっていたり、時間を忘れて没頭できる趣味があれば、
後で後悔したり、嫌な感情になることも少なそうですよね。
言うとおりだなあ、無心で今を大切に生きていきたいなあ、なんて思いました。
無心で写経をする時間も、時間を無駄にしていないってことですね。。。^^